50歳を過ぎてから高峰さんの養女となった作家・斉藤明美さん。 大女優の養女になったことで周りからはあまりよい噂は聞こえて来なかったと言います。 ある日、斉藤さんはそのことをポツリと母である高峰さんにこぼしました。 すると高峰さんは「彼らが羨ましいと思うなら同じようにすればいいんだと言ってやればいいのよ」と笑いながら言い放ちます。「お母さんなら、そんな風に言えるのでしょうけれど、私には無理だわ」と斉藤さん。 すると、高峰さんは真顔でこう言います。

「超然としていなさい」 

超然とする・・この一言にすべての思いが込められていると感じました。多くの辛酸をなめてきた高峰さんの言葉だけに言葉に迫力があります。「気にしちゃだめよ」「頑張りなさい」そんなありていの言葉ではなく、すべてを超えて悠然と超然としていなさいと娘に諭した高峰さん。 私自身、超然として対峙しなければならないことが日常の中にたくさんあることを再確認するのでした。